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11:00_珈琲店「ル・ソウヴニール」

視点:千種あおい(記憶売買仲介人)
「杏仁豆腐の味を忘れたいって? 面白いリクエストね」
あおいはカウンター越しにメモを滑らせた。客の頬に、昨日の記憶を値切った時の傷跡が残っていた。
(中略)
「代償は『初恋の記憶』でお願いします。ただし——」
彼女のスマホが震える。取引プラットフォームに新着通知:[警告] 違法記憶「5/28 23:17の銃声」が流通中。


11:00_路地裏の記憶修復工房

視点:九条司(記憶修復士)
「また強制消去痕か…」
司は顕微鏡下で、脳組織サンプルに浮かぶ不自然な空白を確認した。依頼人は「5/28 23:17」の記憶を失っている。
(中略)
「この波形、明らかに記憶売買の違法ツールだ」
彼の作業台の抽斗には、杏仁の香りが染みついたハンカチがしまわれていた。


11:00_高層マンション504号室

視点:御子柴隼人(記憶ハンター)
「おい、この記憶映像を30秒で解析しろ」
隼人はモニターに映った銃声の波形を拡大した。5/28 23:17——丁度、彼が杏仁豆腐を食べていた時刻だ。
(中略)
「クソ…またあの女の仕業か」
壁に貼られた写真の中心には、珈琲店の看板「ル・ソウヴニール」が写っていた。


11:00_警察庁サイバー記憶課

視点:水無月さくら(監視官)
「3人同時視点、同期率98.7%」
さくらのHUDに、4つの視覚情報が重なる。杏仁の香り・銃声の周波数・違法ツールのコード片——全てが「記憶の闇市」を指していた。
(中略)
「全員が気付いてないわ…彼ら自身の記憶も取引対象になってるなんて」
彼女の手帳には、11:01の未来予測が記されていた:[事象発生] 珈琲店で銃声。


11:01_珈琲店「ル・ソウヴニール」

4視点クロス
あおいが杏仁豆腐を口に運ぶ瞬間、隼人のモニターが赤く点滅。司のサンプルが突然発光し、さくらのHUDに警告が炸裂する。
「違法記憶の正体は…」
「…未来の記憶だったのか」
4人の声が重なり、店内の時計が11:02へ進む直前——銃声が記憶を引き裂いた。


形式メモ

  • 各節の時刻を完全同期(例:全POVで11:00開始)
  • 物理的要素(杏仁の香り・銃声波形)が視点間を接続
  • 記憶取引の代償が別視点の伏線に(例:あおいが要求した「初恋」は司のハンカチと連結)
  • 最終クロスシーンで、違法記憶が「未来から来た記憶」と判明
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